簿記を取得すると
就職や転職に有利って
聞くけど具体的にどんな仕事に
活かせるんだろう?
こんな疑問を解消します。
結論、簿記を取得すると本記事で紹介する4つの仕事で活かすことができます。
就職を控えた大学生や転職したい社会人に人気の簿記資格。
有名な資格ですが、
実際どんな仕事に活きるのか知らない人が多いです。
そこで本記事では簿記1〜3級をもつ会計のプロの筆者が
- 簿記取得で身につく能力
- 簿記が活かせる仕事4選
- 簿記を活かせる仕事の探し方
を紹介します。
本記事を読めば簿記を取得すればどんな仕事への就職に有利になるのか分かります。
簿記資格の取得に興味のある方は必見の内容です。
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簿記取得で身につく能力
簿記を取ると具体的に
どんなスキルが身につくの?
簿記は級によって出題科目が以下のような異なります。
試験科目 | |
1級 | ・商業簿記 ・会計学 ・工業簿記 ・原価計算 |
2級 | ・商業簿記 ・工業簿記 |
3級 | ・商業簿記 |
出題科目は大きくわけて以下の2つに大別され、
- 商業簿記
- 工業簿記
簿記資格を開催している商工会議所によれば
それぞれは以下のように定義されています。
「商業簿記」は、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算 する技能で、企業を取り巻く関係者(経営管理者・取引先・出資者等)に対し、適切、かつ正確な報告(決算書作成)を行うためのものです。
商工会議所HPより
「工業簿記」は、企業内部での部門別や製品別の材料・燃料・人力などの資源の投入を記録・計算する技能で、経営管理に必須の知識です。
商工会議所HPより
つまり…どういうこと?
表現が固くて分かりにくいですが、ざっくりいうと
- 商業簿記:一般企業の簿記
- 工業簿記:工場の簿記
という違いです。
商業簿記は基本的な簿記で、
3級レベルだと小さい商店や
個人事業主レベルの内容に留まりますが、
2級の知識があれば広く
一般的な中小企業の会計業務を行うことができます。
2級の商業簿記知識があれば
仕事にできる!って感じですね
簿記が活かせる4種類の仕事内容
身につくスキルは分かったけど、
具体的にどんな仕事に活きるの?
簿記取得を活かせる仕事は以下の4つ。
仕事①:経理部
簿記が活かせる仕事の求人数が
一番多いのは間違いなく企業の経理部。
経理部は会社のお金を扱う部署なので、
全ての業種の会社に存在するため需要がかなり多いんです。
具体的にどんな仕事をするの?
一般的な経理部の仕事とされるのは以下の通り。
- 日常経理(入出金管理/取引記帳/請求書管理/固定資産管理)
- 月次、四半期、年次決算業務
- 親会社や経営陣へのレポーティング
- 法人税、消費税等の申告書作成
とりあえず会社のお金に関連することは
基本的に経理部の担当ですね。
お金あるところに経理部ありです
文字だけ見ると難しく感じる
かもしれないですが、
簿記の知識があれば仕事をこなすことは可能です。
経理部には何級の知識があれば良いの?
会社の規模にもよるんですが、
簿記2級の知識があれば基本的な会社の経理部の仕事は問題なく処理できます。
簿記1級いくと中小企業には不要な知識も出てくるので、2級があれば十分です。
上場企業なら1級は欲しいですね
ハローワークなどを調べてみても、
簿記2級以上を資格要件にしている求人はかなり多いです。
仕事②:財務部
簿記が活かせる仕事として
経理部に次いで求人数が多いのが企業の財務部です。
財務部って何をするの?
経理部と違うの?
どちらもお金を扱う部署という点では同じですが、
- 経理部:すでに使ったお金を管理
- 財務部:これから使うお金を管理
という明確な違いがあります。
経理は「過去」、財務は「未来」に
焦点をあてています
仕事内容としても明確に違いがあり、
財務部が扱う業務は一般的に以下の通り。
- 資金調達(銀行との融資交渉/新株発行)
- 会社予算の作成管理
- 余剰資金の運用(投資/M&A)
財務部の仕事は未来に目を向けており、
過去に使ったお金を管理する経理業務とは明確な違いがあることがわかりますよね。
また新株発行やM&Aといった
会社のハイレベルな内容は財務部の業務範囲になります。
財務部には何級が必要なの?
財務部は簿記1級レベルの知識を募集要件としている会社が多いです。
1級以上の税理士や公認会計士を要件としている会社もあって、お金を扱うトップレベルの仕事であることが分かります。
公認会計士が財務部に行くことはよくあります
仕事の難易度も高いので、
経理部と比較すると基本的に年収も高くなります。
仕事③:会計・税理士事務所
既に紹介した経理部と財務部は
一般企業の一つの部署の話でしたが、
一般企業ではなく会計・税理士事務所も簿記が活きる仕事です。
会計事務所なんてそんなにあるの?
と思われるかもしれないですが、
総務省の調査によれば平成28年時点で
税理士事務所と会計事務所は合計26,733事務所もあり、
同時点での日本全国のコンビニの数が49,463店舗であったことを考えると、かなりの数の会計事務所が世の中にはあることが分かります。
コンビニの半分もあるんだ!
めちゃくちゃあるね!
会計事務所の仕事内容は基本的に経理部と被っていて、
- 取引記帳
- 月次、四半期、年次決算業務
- 法人税、消費税等の申告書作成
- 会社設立の書類作成
などを一般企業から業務委託されて行うことが多いです。
経理部を社内に置かずに
外部の会計事務所に
委託するパターンですね
特に設立したばかりの小さい会社は
まだ経理部を作る余裕がないので、
会計事務所に委託することが一般的です。
会計事務所で勤めるには
簿記何級が必要なの?
経理部の仕事と同じようなことをやるので、
経理部と同じく簿記2級以上の知識があれば問題ないです。
仕事④:監査法人
簿記が活きる仕事の最後は監査法人です。
監査法人って…??
監査法人とは、
会計のトップ資格である公認会計士が集まる法人のこと。
「公認会計士法人」ってことですね
監査法人は企業が作った決算書をチェックする「監査」という仕事をするんですが、
これに簿記が役に立ちます。
監査法人は基本的に公認会計士が入社するんですが、公認会計士を補佐するスタッフを随時募集していて、そのスタッフになるのに簿記が必要とされているんです。
私も監査法人で
公認会計士ではない
スタッフの方と仕事をしています
監査法人は会計事務所と違って数は少なく、
2021年10月時点での監査法人の数は267ですが、
- EY新日本監査法人
- デロイトトーマツ監査法人
- KPMGあずさ監査法人
- PwCあらた監査法人
といった大手の監査法人だけでも
かなりの人数の求人を行っています。
監査法人で勤めるには何級が必要なの?
監査法人で勤めるには簿記があれば良いくらいの感じで、2級あれば優遇されますし、
何なら3級でも有利になります。
簿記が活かせる仕事まとめ
今回紹介した簿記が活かせる仕事4つは以下の通り。
# | 仕事 | 必要な級 |
1 | 経理部 | 2級 |
2 | 財務部 | 1級 |
3 | 会計・税理士事務所 | 2級 |
4 | 監査法人 | 3級 |
簿記を活かして仕事をしたいのであれば、
どの職種に就きたいかを考えて勉強を始めましょう。
簿記を活かせる仕事の探し方
簿記を活かせる仕事ってどうやって探すの?
新卒であれば面接の際にその旨を伝えればOKですし、
既に社会人の方で転職したいのであれば
MS-Japanで求人を探すのがおすすめです。
MS-Japanは会計系の求人に強く、
未公開求人も多く抱えているのであなたの希望に合う求人があるはずです。
私も転職活動をした時に
お世話になりましたが
丁寧に対応してくれますよ!
簿記は就職に役に立たない?
ネット上ではしばしば
簿記は就職に役に立たない
なんていわれることがありますが、
本記事で紹介したとおり、簿記が活かせる仕事は確実にあります。
「役に立たない」
なんてことはないので
安心してください
なぜ簿記が就職に役に立たないといわれることがあるのか、気になる人はこちらの記事をチェックしてみてください。
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>>簿記は就職の役に立たないといわれる5つの理由
簿記を取得して仕事に活かそう!
簿記を取得すると今回紹介した4つの仕事への就職はかなり有利になります。
あまり費用をかけずに短期間の学習でも十分合格が可能な資格ですし、
資格をとって有利に就職したい
と思っている方はぜひぜひ簿記取得を前向きに検討してみましょう。
独学で学習を始める前にすべき準備は
こちらの記事で紹介しているのでぜひチェックしてみてください。
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>>簿記3級の独学を始める前にすべき3つの準備
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それでは!