簿記2級の難易度ってどれくらい?
合格率や勉強時間の目安が知りたい!
こんな疑問を解消します。
結論、簿記2級は決して簡単な資格ではなく、ある程度の時間の勉強が必要な資格です。
就活を控えた大学生や転職に興味のある社会人に人気の日商簿記2級。
知名度の高い資格ですし、
大学生におすすめされることも多いので
なんとなく簡単そう
と油断するのは非常に危ないです。
そこで本記事では、
会計のプロで簿記2級も取得している筆者が
- 簿記2級の難易度(合格率/勉強時間/偏差値)
- 簿記2級が難しい3つの理由
- 簿記2級の勉強方法
を紹介します。
本記事を読めば簿記2級の難易度を正しく理解し、適切な準備をすることができます。
簿記2級の取得に興味のある方は必見の内容です。
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簿記2級の合格率
簿記2級の直近数回の合格率は以下のとおり。
回 | 合格率 |
161(2022.6.12) | 26.9% |
160(2022.2.27) | 17.5% |
159(2021.11.21) | 30.6% |
158(2021.6.13) | 24.0% |
157(2021.2.28) | 8.6% |
156(2020.11.15) | 18.2% |
回によって合格率に幅はありますが、
大体20%前後という感じなので、合格するのは5人に1人程度。
この数値だけを見ても、
簿記2級が簡単な資格ではないのが分かります。
8割の人が落ちる試験ですからね
合格率の幅は試験内容が毎回違うから
合格率が回によって違うのは何で?
合格率の幅があるのは、
出題される問題の難しさが回によって違うからです。
もっと正確にいえば、
受験生があまり準備していない範囲が出ると合格率はかなり下がります。
どういうこと?
例えば第157回の合格率は8.6%で過去最低レベルでしたが、
これは受験生が手薄にしていた
リース取引の仕訳や特殊な連結会計に関する出題が重点的に行われたことが原因でした。
「そんなとこ勉強してないよ!」
とみんなが思っていた範囲が
出てしまったんですね
試験問題については運なので、
そういう回に当たってしまったら切り替えて次に進むしかないです。
しかし、簿記2級の主催側も
あまりに合格率が下がらないよう、
特に最近は調整してきているようにみえます。
「難しすぎる!」って
炎上しちゃいますからね…
3級と比較しても合格率は低い
簿記3級の最近の合格率は以下のとおり。
回 | 合格率 |
161(2022.6.12) | 45.8% |
160(2022.2.27) | 50.9% |
159(2021.11.21) | 27.1% |
158(2021.6.13) | 28.9% |
157(2021.2.28) | 67.2% |
156(2020.11.15) | 47.4% |
大体50%なので、
2人に1人が受かっている計算です
3級と比較しても2級の合格率は低いですね。
なんでこんなに違うの?
一番の理由は3級に比べて2級は試験範囲が広いからです。
また内容も日常生活で馴染みのない論点が多いので、理解するのも大変だったりします。
合わせて読みたい
>>簿記3級と2級の違いは?両資格を徹底比較
簿記2級の勉強時間
簿記2級にかかる勉強時間は
一般的に以下といわれています。
- 独学:250~350時間
- 専門学校を利用した場合:150~250時間
1日3時間くらい勉強としても3ヶ月前後はかかる計算なので、
パパッと勉強してサクッと合格!
といった試験ではないことが分かります。
勉強時間については、当サイト独自で
簿記2級合格者185名にアンケート調査したデータがありますので、
詳しくはそちらを見てみてください。
合わせて読みたい
>>簿記2級の勉強時間と期間は?合格者185名に聞いた!
実際に基づく統計データなので
かなり役立ちます!
簿記2級の偏差値
高校や大学と同じく、
資格にも「偏差値」を使って難易度を表すことがありますが、
一般的に簿記2級の資格偏差値は55前後で、
宅建士などが同じくらいの偏差値の資格といわれています。
会計は簿記、
法律は宅建士、
という感じです
合わせて読みたい
>>簿記2級と宅建士を徹底比較
簿記2級が難しい3つの理由
合格率や勉強時間から、
簿記2級が簡単な資格ではないことは分かりましたよね。
サクッと合格できる資格では
ないようだけど、
何がそんなに難しいの??
簿記2級が簡単ではない理由は主に以下の3つ。
理由①:試験範囲が広い
簿記2級は特にここ数年でかなり難しくなったといわれているんですが、
その理由は2016年度から試験範囲が増えたから。
簿記2級の試験範囲は大きく分けて
- 商業簿記
- 工業簿記
の2つですが、特に商業簿記の範囲がかなり広くなりました。
工業簿記は安定してます
具体的には、それまで簿記1級のみの範囲だった
- 連結会計
- 税効果会計
- 外貨建会計
- リース会計
などが2級に含まれるようになったんです。
かなり衝撃的な範囲拡大でした
理由②:試験内容が難しい
理由の2つ目は試験内容が難しいから。
上でも紹介したように、
簿記2級の試験範囲は大きく分けて
- 商業簿記
- 工業簿記
の2つですが、
工業簿記は2級から追加される範囲です。
3級は商業簿記だけです
工業簿記は簡単にいうと
「製造業の工場で使う簿記」で、これが普通の受験生には馴染みがなくてとっつきにくいです。
工場勤務の受験生なんて
ほとんどいないですからね
また上でも紹介した2級の商業簿記の範囲に含まれる
- 連結会計
- 税効果会計
- 外貨建会計
- リース会計
あたりも、普通の受験生からすると「なにそれ?」レベルの内容ばかり。
どれも日常生活とは
かけ離れてますよね
つまり工業簿記と2級から追加される商業簿記の論点のどちらも受験生にはピンとこないものが多いため、難易度が高いというわけです。
理由③:モチベーションが保てない
当サイトの独自調査の結果によれば、
合格者の70%が勉強期間は3ヶ月以上と回答しています。
そのうち6ヶ月以上かかった人も20%程度いて、中長期での取得を目指す人の方が多い資格であることが分かります。
1ヶ月以内で受かる人は
全体の5%だけでした
なので最初はやる気があっても、
勉強が長期化してくるとどんどんモチベーションが下がってダラダラしてしまう…
といったことが起こりやすいのも難しい理由の一つなんです。
日商簿記2級を取れるのはすごい!
試験範囲改正前の2016年以前は
そこまで難しい資格ではなかったので、
未だに簡単なイメージを持っている方も多いようですが、簿記2級は取れたらすごい資格です。
簡単ではない分、2級からは就活に有利になるといった明確なリターンがあるので、
努力する甲斐はあります。
取っても意味のない資格では
ないです!
合わせて読みたい
>>簿記資格を取得する5つのメリット
簿記2級の勉強方法
簿記2級を勉強する際は
- 専門学校に通う
- 独学で勉強する
といった方法がありますが、
- 時間がかかる
- 合格可能性が下がる
- 独学と専門学校の費用は
大して変わらない
という理由から、
Webの専門学校に通うことをおすすめします。
合わせて読みたい
>>簿記2級の独学を絶対におすすめしない3つの理由
もちろん独学合格する人はたくさんいますし
私自身も2級は独学合格しているので
独学は絶対に無理だよ!!
と言うつもりは全然ないんですが、
- 少しお金をかけても
絶対に受かりたい - 就職や転職のために
絶対に資格が必要
という人は、
専門学校の利用も検討してみてください!
合わせて読みたい
>>簿記2級のおすすめWeb専門学校3校を比較
どうしても独学が良い!
という方は独学前の準備をまとめている
こちらの記事を参考にしてみてください。
合わせて読みたい
>>簿記2級の独学を始める前にすべき3つの準備
簿記2級の難易度を正しく理解して勉強を始めよう!
簿記2級の取得は簡単ではないですが、
簿記2級は難しい、
気合を入れて勉強しよう!
と正しく難易度を理解して勉強に進めば、
決して受からない資格ではありません。
むしろアンケート調査では、
勉強時間が一定を超えれば誰でも受かるといったポジティブな結果が出ています。
才能とか関係なく、
努力すれば誰でも合格できる資格です!
ぜひ最後まで諦めることなく簿記2級の取得を目指してみてください。
それでは。